2011年6月4日土曜日

宇宙の意識



仕事で立ち寄ったおばぁちゃん家のブロック塀の上にそれは在った

少し歪な丸い

触ると妙に暖かい

ずっと以前におばぁちゃんが漬物石に使おうと思って荷川取の海から探してきた

ずっしりと重い

ここ10年くらいは使われることもなく日や雨にさらされ忘れられていた

そいつをおばぁちゃんに譲ってもらった

誰も気にも留めなかった石

抱えて撫でてみた





植物園の山の中

たくさんの木が在る

一本の木に触れてみた

この木もあの石と同じだ

誰の目にも留まらない

ひっそりとこの世界に存在する石と木

意識しなければ見えない世界

会いたいな、物言わぬ主たちに